2006-12-01から1ヶ月間の記事一覧

風物詩

ふた月ぶりの集まりの机上、おのおの持参した多種多様なペットボトル飲料の、キャップだけが一様にオレンジ色だった。

乱調

長い信号待ちのあいだワイパーをとめて、フロントガラスにそそぐ雨粒の離合集散をながめている。街並みやテールランプがにじんで流れ下る。青信号を合図に溶けだした景色をぬぐって、すこし進みまたとまる、その何度目かに突然、いままでの五倍もあろうかと…

丘の"身"

冬至までひと月足らず。朝の暗がりで人家の灯りかと思ったそれは、夏のあいだ水も漏らさぬ密度を誇った木々の葉が落ちはじめて、林にあいた穴ごしに見える向こう側の空だった。ここ数日の本格的な北風でまばらだった穴はどんどん増えて互いにつながり、今朝…