窓ぎわの棚にならんだ本で裾をおさえられたカーテンが、乾いた風をはらんで帆布のようにふくらんでいる。部屋の奥深くさしこむ朝の陽ざしに白く輝くさまにみとれながら、足もとの板張り一枚へだてて、静止している建物がそのまま海上へ滑りだすのをまなうら…
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