朝未き、皮膚にはりつくようなノブをまわして外へ出ると、欠けはじめた月が西の空に切り絵のシャープさで浮かんでいた。周囲にちりばめられたオリオン、おおいぬ座に北斗七星、冬の大三角が、歩くにつれ東からだんだん明るむ空にとけていく。地の暗みにはほ…
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