短歌日記 画鋲と貝殻
手持ちの画鋲がみんな曲がったり針がとれたりしてしまっていたので、倉庫に新しいのをもらいに行った。あいにく残りがひと箱しかなかったので、箱の半分だけを手のひらにあけて、ちくちくと針の先を感じながら、画鋲どうしがぶつかってたてる、この乾いたちいさな音はなにかに似ていると思う。
- 金ぴかの画鋲てのなか転がせば浜辺の貝とおなじ音する
手持ちの画鋲がみんな曲がったり針がとれたりしてしまっていたので、倉庫に新しいのをもらいに行った。あいにく残りがひと箱しかなかったので、箱の半分だけを手のひらにあけて、ちくちくと針の先を感じながら、画鋲どうしがぶつかってたてる、この乾いたちいさな音はなにかに似ていると思う。